仕事なき仕事始め

書店でホビー誌を読みながら、ふと自分はコレクターじゃないな・・・と思った。

例えばガンプラ(ガンダムのプラモデル)。
子どもの時には専らRX-78だけを買って、ザクやドムなどのジオン系、およびジムやボールなどの連邦系量産型には手をつけたこともない。
ガンダムオンリー、ガンダム命なのである。
ガンダムの場合、敵のモビルスーツにこそ魅力があるという意見が多かったように思える。
事実、私の友人はRX-78よりもシャアザクやジョニー・ライデン専用機に没頭していた。
何でかな?とよーく考えてみると、ジオン系にはバリエーションが多いということに今更ながら気付いた。
ザクだけでも旧ザク、ザクⅡ、シャア専用、デザート(砂漠用)、マリナー(水中戦闘用)など枚挙に暇がない。
ガンプラをカスタマイズしたものを「オラザク」と呼ぶことに、その片鱗を感じとることが出来るだろう。
「オラガン」と呼ばれるのは聞いたことがない。

一方ガンダムの場合、一年戦争に限定するとアムロの乗った1機のみが終戦まで運用された事実から、バリエーションを産むことは困難だった。
本放送が終了し、MSVやプラモ狂四郎、OVA「ポケットの中の戦争」で裏設定が作られていったように思える。
あのトリコロールカラーで複眼の機体はいわば聖域化してしまった為に、バリエーションを産む機会を失っていったのではなかろうか。
それに加えて、たった1機のモビルスーツが一個師団のドム部隊を全滅させるといった驚愕の事実と、アムロの突出した能力を体現する兵器としての伝説が作られた。

子どもたちはヒーローが大好きだ。
しかし、余りにも人間離れし過ぎると却って感情移入しにくい。
本当のコレクターだったらRX-78であろうとシャアザクであろうと、発売されるものは片っ端から買って作るはず。
スキゾ的にガンダムに拘るファンは、あまり居ないのかもなぁ。

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