トロントロン

トロン2が密かに製作中らしい。
トロンと言えば、80年代初期にディズニーがCGを本格的に導入して話題になった映画。
正確にはCG、アニメ、実写を合成したものだったが、これを見て衝撃を受けた映画人も多く、初のフルCG映画と言われる「トイ・ストーリー」の某スタッフは、自分をCGの道へ導いた画期的映画と断言している。

主人公は、元大手企業に勤務していたコンピュータープログラマー。
開発中だったゲームプログラムを会社に無断で利用された為、退職に追い込まれるが、会社に潜入して真相を突き止めようとする。
その過程で、意思を持つまでになったマスタープログラムの陰謀により電脳世界に放り込まれた彼は、仲間達とともに悪のプログラムと戦い、勝利する・・・というストーリー。

この映画は第一に、シド・ミードのデザインワークが素晴らしい。
中でもライトサイクルと呼ばれる、光電子バイクのデザインには目を見張るものがある。

ライトサイクル

AKIRAの金田バイクなどにも影響を与えた秀逸なフォルム。
曲線と平面を上手く融合させた独特の形状。
競技場で陣取りゲームを行うときの、猛烈なスピード感。

くー、たまりませんなぁ!

第二に、コンピューターの世界を上手く擬人化している点が面白い。
プログラムに一定の人格と役割を持たせたり、トランジスタのオン・オフの概念を牢屋に例えたり。
キャラクラーの名称にラムやビットなど、専門用語がたくさん出て来る。
現実世界の概念をうまくファンタジーに当て込むのが、本当に上手い。
そう、この映画は電子世界のおとぎ話、サイバー・ファンタジーなのだ。

興行的には振るわなかったらしいが、後世に与えた影響は大きい。
「2」には1の主人公だったジェフ・ブリッジズが出演するらしい。
公開は2010年以降。
未来はすぐそこにある。

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