Do It Yourself

WIREが終了して、夏も終った。

興奮から冷めて、いろいろ思うところがある。
2ちゃんねるを覗いてみると、批判が結構多くて驚いた。
客層が変わってしまった、ゴミのポイ捨てに幻滅した、フロアが狭くなって踊りづらかった云々。

例年、DJがどんな曲をかけていたとか、あのアーティストのあの曲がかっこ良かったけど、何ていう曲なの?とか、音楽関連のコメントが多かった。
けど今年は視点が音楽そのものより、それを取り巻く環境に関しての感想が多かった。
不満があれば主催者にぶつけるべきだし、同時に改善案も出すべきだ。
でなければ、単なる反対意見にすぎない。

日本にフェスがなかなか根付かなかったのも、DIY(Do It Yourself)精神が未成熟だったから。
テクノ方面だとラヴ・パレードやMAYDAY(これはWIREのヒントになったと言われている)、ロック方面ではレディングなど、海外では長く続いているフェスが多い。
それは「面白いフェスを自分たちで作ろう」という気概を持った音楽好きが、ワイワイ集まってできたものだ。
ニューウェイヴやパンクの時に出てきたインディーズの精神が、それを支えているのだと思う。

日本だと、まずメジャーな企業のスポンサーを付けて、大人数で動くというのが主流になっているから、本当に面白い企画が通りにくいし、実現しにくい。
下手すると、主催者の思惑が企業の論理の前にスポイルされることだってある。

それじゃ本末転倒でしょ。

そんな状態の中で、10年もテクノに特化したイベントを続けてきた石野卓球は、正当に評価されてしかるべきだと思う。
自分も卓球氏のテクノが好きで好きで堪らない気持ちをよく理解しているから、毎年なんだかんだと言われていても「いっちょ行ってみるか」となるのである。
卓球氏という人間とその活動、そしてそれに関わるたくさんの人々を信頼しているからである。
10年続けていれば、変化して当たり前。

渋谷界隈では昨年、軒並み老舗を含めて多くのレコード屋が閉店したし、今回のWIREでも多くのDJがアナログレコードではなく、PCDJを使っていたらしい。
これからも環境はどんどん変わっていくだろうが、基本は「テクノが好き」というココロ。
それが大事なんじゃないのかな。