職業としての納棺師

昨日の話になるが、遅ればせながら「おくりびと」を見てきた。
そう、日本初のアカデミー外国語賞を受賞し、なおかつ自分にとっては広島に帰ってきて初めて映画館で見る映画だ。
毎月1日は映画デーで入場料が1,000円というのが大きな理由だったけど(笑)
ストーリーは、東京のオーケストラにやっとの思いでチェロ奏者として就職した男(本木雅弘)が、突如解散となった為、妻(広末涼子)と共に故郷の山形に帰り、「納棺師」として働くことで、生と死をみつめ直すというもの。
納棺師は、お葬式の後に亡くなった人に死化粧を施し、お棺に納めるのが主な仕事だ。
偶然からこの仕事に就くのだが、給料が高い反面、妻や周囲からなかなか理解を得られず、男は苦悩する。
そしてある日、辞めようと決意した時に、幼い頃に別れて音信不通となっていた父が亡くなったとの知らせを受ける。
そして男は妻と共に、父の納棺に立ち会うために旅立つ・・・
職業に貴賎はない、という言葉があるが、自分はそれは建前に過ぎないと思う。
それが無ければ立ち行かないはずと分かっているのに、社会的な評価が低い職業はたくさん存在している。
この納棺師という職業もその一つだ。
妻は男に問う。
「それは一生やっていける仕事なの? 他人に誇れる仕事なの? 子どもがいじめられるかも知れないんだよ? それでいいの?」
これは妻のみならず、みんなの本音だ。
もし自分の配偶者や子どもが、葬祭関係の仕事をやりたい、と言ったらあなたはどう答えるだろうか。
自分だったら・・・その真意を質すだろう。
そして苦悩するだろう。
それだけ働くということに対し、みな真剣なのだ。
久しぶりに、まっすぐな映画を見たような気がする。

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