老兵死なず

映画「インディージョーンズ4 クリスタルスカルの王国」を観る。

パートタイム考古学者ジョーンズ博士が水晶のドクロを求めて南米の秘境で大活躍。
ひとことで言うとそんなストーリーである。

続編を作ってダメになる映画はたくさんあるけど、この作品に関してはそれは感じられない。
ジョーンズ博士はいつもの帽子をかぶり、ムチを振り回し、敵と抜きつ追われつの大乱闘を繰り広げる。
前作から20年以上経過しているということで、いろんなところに時代の変化を感じることも出来る。
ジョーンズ博士の父上(ヘンリー・ジョーンズ1世)と良き相棒のブロディは既に故人。
前作まで主に敵はナチスだったが、今回は時代設定が1957年ということで旧ソ連。
原爆開発競争、冷戦の影響も描かれる。

極めつけがジョーンズ博士の息子の登場!

しかも高校中退の不良でリーゼントに革ジャンという出で立ち。
常に櫛を持ち歩き、銃を突きつけられても髪の手入れに余念がない。
しかも何故か剣術が得意(わけ分からん)

さらに驚愕のラスト。

古代遺跡が地球外知的生命体の作ったものと判明。
これはアドベンチャーではなく、完全にSFだ。
シリーズ化しやすいストーリー設定だけど、おそらくもう続編は作れまい。

「3」までは20世紀初頭という時代設定だからこそ秘境や伝説といったギミックを用意できた。
けど今回、第二次世界大戦後まで時代を一気に押し進めた結果、現代のわれわれにとってあまりに生々しい現実が突きつけられているような気がするのだ。
原爆の実験場に誤って紛れ込み、冷蔵庫に逃げ込んで間一髪難を逃れるという手法も、ユーモアのある描写とは言い難い。

このシリーズの魅力はユーモアだ。

激しい乱闘を繰り広げても、絶体絶命になっても、常にユーモアがあった。
だから観客はハラハラドキドキしながら楽しめた。
その魅力の根源は、やっぱり冒険する考古学者=ジョーンズ博士のキャラクターなのだと思う。

1件のコメント

  1. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

    ネタばれます。
    テーマ曲を聴くだけでワクワクする、という映画シリーズは
    私にとっては2つありまして
    ひとつは「スター・ウォーズ」シリーズ。
    これはもう本編が始まる前、20世紀フォックスのファンファーレを
    聞くだけでぶるぶると泣けてくる。
    そしてもうひとつが

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